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2026.06.03
カーコーティングの作業時間に差が出る理由とは?
【目次】
はじめに
日本全国には数えきれないほどのカーコーティングショップがあります。
その中で、お客様から非常によくいただくご質問のひとつが、
「なぜショップによって作業時間がこんなに違うの?」という内容です。
あるショップでは「半日で終わります」と言われ、別のショップでは「数日お預かりになります」と案内される。
同じ“ボディーコーティング”というメニューなのに、なぜここまで時間に差が出るのでしょうか。
今回は、カーコーティングにおける“作業時間の違い”について、特に重要な「下地処理」に焦点を当てて詳しくお話ししていきます。
コーティング作業時間の差は「下地処理」で決まる
まず結論からお伝えすると、コーティング施工時間の違いは、
「下地処理にどれだけ時間をかけているか」
によって大きく変わります。
実は、カーコーティングは単純に“コーティング剤を塗る作業”ではありません。
本当に重要なのは、その前段階である「下地処理」です。
どれだけ高性能なコーティング剤を使用しても、下地が整っていなければ本来の性能を発揮することはできません。
つまり、
• 艶
• 光沢感
• 透明感
• 耐久性
• 防汚性能
これらは、コーティング剤そのものだけではなく、下地処理の完成度によって大きく左右されるのです。
下地処理とは何をする作業なのか?
“下地処理”という言葉はよく耳にすると思いますが、実際にどのような作業なのかを詳しく知らない方も多いと思います。
下地処理とは簡単に言えば、
「コーティングがしっかり密着できる塗装状態を作る作業」です。
車の塗装面には、日常使用の中で様々な汚染物質が付着しています。
例えば、
• 水シミ
• 油分
• 鉄粉
• 花粉
• 黄砂
• 排気ガス
• 古いワックス成分
• 洗車傷
• 酸化被膜
などです。
これらが残った状態でコーティングを施工すると、コーティングが塗装へ直接定着できず、本来の性能が発揮できなくなります。
つまり下地処理とは、
“塗装表面をリセットする工程”なのです。
下地処理には大きく2種類ある
一口に下地処理と言っても、実はショップによって内容が大きく異なります。
大きく分けると、下地処理は以下の2種類に分類できます。
① ケミカル洗浄中心の下地処理
比較的短時間施工のショップに多いのがこちらです。
専用ケミカルを使い、
• 汚れ除去
• 脱脂
• 鉄粉除去
• 水垢除去
などを行った後、そのままコーティング施工へ進みます。
この方法は短時間で施工できるため、
• 当日施工
• 半日施工
• 低価格帯施工
などで採用されるケースが多くあります。
もちろん、軽度な汚れ除去としては有効ですが、塗装内部に入り込んだダメージや細かな傷までは除去できません。
② 機械研磨を含む下地処理
プロショップで時間をかけて行われるのが、機械研磨を含めた下地処理です。
専用ポリッシャーを使用し、塗装面を研磨することで、
• 洗車傷
• 水シミ
• 酸化被膜
• くすみ
• 固着汚染物
などを除去していきます。
ここで重要なのは、
「洗って取れない物質を除去できる」
という点です。
塗装表面には、通常洗車では落ちない汚染物質が数多く存在しています。
それらを研磨によって除去することで、塗装本来の素肌に近い状態へ整えていきます。
そしてその状態でコーティングを施工することで、コーティングが塗装へしっかり定着し、本来の性能を最大限発揮できるのです。
なぜ磨き作業は時間がかかるのか?
機械研磨を伴う下地処理は、非常に時間がかかります。
なぜなら、単純に“磨けば良い”わけではないからです。
車の塗装状態は一台一台異なります。
• 洗車傷の深さ
• シミの状態
• 塗装硬度
• 色
• 経年劣化
すべて違います。
そのため、プロショップでは車両状態を見極めながら、
• バフ
• コンパウンド
• 回転
• 圧力
• 研磨工程数
を細かく調整していきます。
さらに、本格的なプロショップでは1工程だけでは終わりません。
• 粗研磨
• 中研磨
• 仕上げ研磨
など、複数工程に分けて磨きを行います。
工程ごとに研磨剤やバフを変更し、塗装へ負担をかけすぎないよう慎重に仕上げていくため、どうしても時間が必要になるのです。
作業時間が長い=丁寧とは限らない?
ここで誤解してはいけないのが、
「長時間施工なら絶対に高品質」
というわけではない点です。
大切なのは、
• 何に時間を使っているのか
• どんな環境で施工しているのか
• どんな考えで作業しているのか
です。
ただ長く預かるだけでは意味がありません。
本当に重要なのは、
“塗装状態に合わせた適切な下地処理”
を行っているかどうかです。
コーティングは「塗る作業」ではなく「整える作業」
カーコーティングというと、
「高級な液剤を塗ること」に注目されがちです。
しかし実際には、
仕上がりを左右する大部分は下地処理で決まると言っても過言ではありません。
どれだけ高価なコーティング剤を使っても、
• 傷だらけ
• シミだらけ
• 汚染物だらけ
の状態では、美しい仕上がりにはなりません。
逆に、丁寧に磨き上げられた塗装面は、それだけで深い艶と透明感を生み出します。
つまりコーティングとは、
“塗る技術”より“整える技術”
が非常に重要なのです。
プロショップ選びで大切なポイント
これからコーティング施工を検討される方は、
「何年持つか?」
だけではなく、
「どんな下地処理を行うのか?」
をぜひ確認してみてください。
例えば、
• 研磨工程はあるのか
• 何工程磨くのか
• 照明環境は整っているか
• 屋内施工か
• 塗装状態を確認してくれるか
こうした部分に、そのショップの考え方や技術力が表れます。
本当に仕上がりへ拘るプロショップほど、下地処理へ多くの時間を使っています。
まとめ
カーコーティングの施工時間に差が出る最大の理由は、
「下地処理内容の違い」
です。
• 洗浄中心なのか
• 機械研磨まで行うのか
• 何工程磨くのか
によって、作業時間は大きく変わります。
そして、その差は最終的に、
• 艶
• 美観
• 耐久性
• 防汚性能
など、完成後のクオリティへ大きく影響します。
愛車を本当に綺麗に保ちたいのであれば、コーティング剤の種類だけではなく、
「どれだけ丁寧な下地処理を行っているか」
にもぜひ注目してみてください。
時間をかけて丁寧に整えられた塗装面は、見た目の美しさだけでなく、その後の満足感にも大きな差を生み出してくれます。
著者 OAD 代表 永瀬勝貴
20代前半にディテーリング業界に参画。
磨きの技術を高めるため素材から塗装面など多岐にわたる研磨を経験し、
2020年に055 Auto Detailingを開業後、2024年にOADに改名し店舗運営を開始。
某大手マフラーメーカーとの取引をはじめ、コーティングからフィルム施工まで幅広い分野でサービスを展開しております。
愛車の『キレイ』をとことん追求し続けて20年、これからも【迅速に、丁寧に、確実に】をモットーに尽力いたします。