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2025.09.03
ドアハンドルのキズを防ぐには
ドアハンドル周辺の傷はなぜ付きやすいのか?原因と対策を徹底解説
車を大切に乗っている方であれば、ボディの小さな傷や汚れも気になるものです。特に目に付きやすく、しかも傷が入りやすい場所のひとつが「ドアハンドル周辺」です。運転席側、助手席側を問わず、日常的に人が手を触れる部分であるため、どんなに注意していても小傷や爪痕がついてしまいがちです。せっかく磨き上げたボディや高価なコーティングを施していても、この部分に傷が目立つと全体の美観が損なわれてしまいます。
本コラムでは、ドアハンドル周辺の傷がつく原因から、具体的な対策、さらに長期的に美しい状態を維持するための工夫について詳しくご紹介します。
ドアハンドル周辺が傷だらけになる理由
ドアハンドルの周りは、車の他の部分に比べて圧倒的に「人の手」に触れる機会が多い箇所です。そのため、次のような原因で小傷が生じます。
- 爪による引っかき傷
最も代表的な原因が「爪」です。特にドアノブの内側のカップ部分(指をかけるくぼみ)は、ドアを開けるときに爪が直接当たりやすく、無数の小さな線傷が付きやすい場所です。女性の長いネイルはもちろん、男性でも伸びた爪や力の入れ方次第で簡単に傷がついてしまいます。
- 指輪や腕時計の接触
指輪やブレスレット、腕時計などのアクセサリーも傷の原因となります。ドアを開ける際に無意識にハンドルやボディに触れてしまい、金属が塗装面を擦ってしまうのです。硬度の高い素材の指輪(チタンやタングステンなど)は特に傷を深くしてしまうことがあります。
- 汚れや砂埃による摩擦
手や指先に付着した砂埃やゴミも、繰り返し触れることで塗装表面を磨いてしまい、細かいスクラッチ傷となって残ります。洗車をしていても、日常的な手の汚れまでは避けられません。
- 静電気による汚れの付着
ドアハンドル周辺は人の手が頻繁に触れるため、静電気が発生しやすく、埃や花粉が溜まりやすい部分でもあります。これを拭き取るときの摩擦で細かな傷が入ってしまうこともあります。
ドアハンドル傷を放置するとどうなる?
「小さな傷だから大丈夫」と思って放置すると、意外なリスクがあります。
- 見た目の劣化
小さな線傷が集まると、白く曇ったように見えてツヤが失われます。特に濃色車(黒や紺、赤など)では傷が目立ちやすく、洗車後にかえって際立つこともあります。 - 汚れの付着が進む
傷の溝に汚れやワックスが入り込み、白く浮き上がって見えることがあります。これにより「汚れている」「古びている」と感じさせてしまいます。 - 再塗装・研磨の必要性
傷が深くなると、研磨や再塗装が必要になり、余計なコストがかかってしまいます。日常的に触れる部分だからこそ、早めの対策が大切です。
ドアハンドル傷の予防策
では、ドアハンドル周辺の傷を防ぐにはどうすればよいのでしょうか。いくつかの方法をご紹介します。
- プロテクションフィルムの活用
最も効果的で確実な方法は、ドアハンドルのくぼみ部分に「プロテクションフィルム」を貼ることです。透明な特殊フィルムで、施工後も見た目をほとんど損なわずに塗装面を物理的に保護します。市販品も多く、DIYで貼ることも可能です。プロに依頼すれば美しく施工してもらえ、耐久性も高まります。
- コーティングの施工
ボディ全体にガラスコーティングをしておくと、傷がつきにくくなるわけではありませんが、表面硬度が上がり「軽度の擦り傷が目立ちにくくなる」効果があります。さらに汚れも落ちやすくなり、傷が入ったとしても比較的補修しやすい環境を作ることができます。
- 開け方の工夫
意外と効果的なのが、日常の習慣を少し変えることです。ドアを開ける際に「爪先で引っ張らず、指の腹で押すように開ける」だけで爪傷は大幅に減ります。家族や同乗者にも意識してもらうと効果的です。
- アクセサリーを意識する
指輪や時計をしたままドアを開ける場合は、できるだけドアノブに直接触れないよう意識しましょう。わずかな心がけで傷を防ぐことができます。
すでについてしまった傷の対処法
すでに傷がついてしまった場合でも、状況に応じて改善は可能です。
軽度の傷
コンパウンド入りの専用クリーナーで磨くと、浅い傷は目立たなくなります。市販の「スクラッチリムーバー」などは手軽に使えて効果的です。
中程度の傷
ポリッシャー(電動研磨機)を使用し、プロによる研磨を依頼することでツヤを取り戻せます。ただし磨きすぎは塗装を削るリスクがあるため、信頼できる施工店に依頼するのが安心です。
重度の傷
爪が引っかかるほど深い傷は、研磨では対応できず、タッチペンや再塗装が必要になる場合もあります。カラープロテクションフィルムでボディ同色で被せることもできますがこのレベルになるとDIYでは困難です。
長期的に美しさを維持するために
ドアハンドル周辺の傷対策は、一度だけの対応では不十分です。日常的なケアが重要になります。以下の点を意識することで、長期的にきれいな状態を保てます。
- 定期的な洗車とコーティング補充
フィルムやコーティングの上からでも定期的なケアを行うことで、傷の進行を防げます。 - 傷がついたら早めに補修
小傷は放置すると目立ってしまうため、気づいたらすぐに処置する習慣を持ちましょう。 - 予防と補修をセットで考える
プロテクションフィルム+コーティングの組み合わせは、最も安心感のある選択肢です。
まとめ
ドアハンドル周辺は車の中でも最も「人の手に触れる場所」であり、傷がつきやすい部分です。爪やアクセサリーによる擦り傷、日常的な汚れの摩擦など、原因は避けがたいものですが、適切な対策を講じることで大幅に防ぐことができます。
プロテクションフィルムやコーティングといった物理的・化学的な保護に加え、日常のちょっとした心がけによっても、傷を減らすことが可能です。そして、すでについてしまった傷も、適切な研磨や補修で改善できる場合が多いのです。
「小さな傷だから」と侮らず、日頃から意識してケアを続けることで、車は長く美しい状態を保てます。ドアを開けるたびに目に入る場所だからこそ、気を配って大切に扱っていきたいものです。